最近読んだ本二冊

さようなら、私:小川糸

 

作者の名前を聞いたことがあるぐらいで、作風とかは全く知りませんでした

文庫本のジャケットがきれいだったので借りてみました

三編の小説が入っていたが、すべてに共通していたのが

近しい人の死とそれを乗り越える経過、だと思います

 

ひとつめ、モンゴルの生活の不便さにいちいち不快になる主人公に対していらだつ

 

ふたつめ、主人公が母親を憎むという設定だが、幸いなことに母親を憎むという

気持ちが私の中にはないので、人の気持ちを理解するのによかったと思う

幼少期の性的虐待が原因で男性と性交渉できない主人公

女性と深い関係になっても心を開いてもらえない私には感慨深い話です

 

みっつめ、授乳バーに勤務することで人の役に立てると気づいた主人公

これの夫がすごいと思った

私だったら怒っている主人公に何も言えない

離婚を食い止められない

やっぱり私はだめなんだなと改めて思った

 

女性の願望がいろいろ入った小説でした

海外行きたい、受け入れてもらいたい、自由に生きたい

 

幻の光宮本輝

 

青が散る』は何度も読み返した思い入れのある小説なので、同じ作者のほかの作品に

期待が高まります

 

この作品も死をテーマにした短編が集められていました

 

はるばる能登まで嫁いできた主人公、天気や海など風景の描写が細かい

主人公の心象風景というよりはその風景によって

気分が明るくなったり重くなったりしているように思えました

 

ちょっと主題からは逸れますが

理由もわからず自殺した元夫に語り掛ける独り言を今の夫に問い詰められて

本当のことは言わず今の夫に不満をぶちまけるところは衝撃でした

 

人間は常に正直なことだけを言うわけではない

嘘を見抜く必要はないが嘘をついてしまった背景を察して受け止める必要がある

 

こうならないためにも常日頃から人の気持ちや考えていることを

ことあるごとに聞いた方がいいのかな

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